社員数30名ほどの中小企業であれば、社長は一人一人の社員の顔を把握し、全員と直接コミュニケーションが取れる。それゆえに、「社員たちのことは自分が一番わかっている。だから人事評価も自分がやればよい」という考えになりやすい。
しかし、明確な評価基準もなく、働きぶりを見ての印象で評価される社員が納得しているかどうかはわからない。結果として社員の不満が溜まり、モチベーションが下がったり、最悪の場合離職してしまったりといったことが起こる。小さな会社でも、いや、小さな会社だからこそ人事評価制度・報酬制度は必要なのだ。
『小さな会社が劇的にかわる すごい人事評価・報酬制度のつくり方』(金村秀一著、産業能率大学出版部刊)は、こんな観点から社員数30名ほどの規模の会社向けの人事評価制度・報酬制度の設計・運用の仕方を示していく。
中小企業で人事評価制度・報酬制度を導入することで組織や社員に何が起こるのか。そしてどのように制度を運用していけばいいのか。著者の金村秀一さんにお話をうかがった。今回はその後編だ。
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