2019年11月4日月曜日

テンセント 知られざる中国デジタル革命トップランナーの全貌

テンセントはどのようにして中国最大のインターネット企業になったのか

中国最大のインターネット企業テンセントの創業物語。中国のインターネット黎明期からどのようにしてイノベーションを生み出し、急成長してきたのか、その歴史が書かれています。

■創業前
大学4年になると、学生たちは企業でインターンシップに参加する。馬化騰(ポニー・マー)は深圳の黎明電脳網絡有限公司へ行った。当時、中国の南部で技術レベルが最も高いコンピュータ会社だった。この会社で、馬化騰はプロダクトを初めて生み出した。GUIの株式相場の分析システムだ。

1993年、馬化騰は同級生に誘われ、当時爆発的に成長していたポケベルサービスを手がけていた設立1年の潤迅に入社した。入社した当初は研究開発部門で呼び出しシステムのソフトウェアプログラムを書き、後に事業部門へ異動して、各地の呼び出しセンター設置に携わった。

1994年、馬化騰はFidoNetという新しいものに突如どっぷりはまる。1984年にアメリカで誕生した一種のBBS(電子掲示板)設置用プログラムだ。電話回線で接続し、メールを転送する通信ネットワークである。

超短要約

1998年末の設立から2004年6月の上場に至るまで、テンセントは紆余曲折の創業期間にプロダクトモデルの模倣、応用的イノベーションから収益モデル模索までの全プロセスを完了した。これは中国インターネット企業の縮図でもある。

中国のインターネット企業はほぼすべてがアメリカのクローンであり、アメリカで原型を見つけることができる。しかし成功した企業の大半は、のちに原型とは完全に異なる生存および収益のモデルを探し当てている。

QQはICQのクローン、ウィーチャットはKikの後追いであり、テンセント史上の戦略的プロダクトはすべて模倣の元が見つかる。だが模倣の元が早々と姿を消した一方で、テンセントはそこから成功を得た。

著者 呉 暁波

著名ビジネス作家 「呉暁波チャンネル」主催。「藍獅子出版」創業者。中国企業史執筆や企業のケーススタディに取り組む。

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