父から子へ。競馬の世界を舞台に、血と夢の継承をテーマにした小説が『ザ・ロイヤルファミリー』(新潮社刊)だ。
税理士の栗須(クリス)は、ビギナーズラックで当てた馬券のせいで、ワンマン社長として有名な馬主・山王の秘書になる。「ロイヤルホープ」と「ロイヤルファミリー」という2頭の馬を中心に立ち向かう者たちを描いた意欲作で、最後のシーンは誰もが手に汗を握ってしまうと同時に、最後のページで本当の希望を見ることになるだろう。
作者である早見和真さんのインタビュー後編では、早見さんご自身を中心に話が展開する。
「結果が出なかったら身の振り方を考えないといけない」とまで語る本作。
2019年の有馬記念は12月22日。その前にぜひ読んでほしい一冊だ。
(取材・構成・写真:金井元貴)
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