「妻が夫との愛を支え抜くのは忍耐であるといわれる。しかし私のような妻でない女が恋人との愛を守り通すのは情熱以外にはない」
「私が少なくともこれまでの生涯、自分の情熱だけはいつかわらず正直に生きてきたといえる」
これらは尼僧であり、小説家の瀬戸内寂聴氏の言葉だ。 多くの恋をし、それを失い、人を傷つけ、そして傷ついてきた寂聴氏が自らの愛の経験を綴るのが『ひとりでも生きられる』(瀬戸内寂聴著、青春出版社刊)だ。
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